葬式かここは

本日の飲み会は葬式のように厳かで、シィィィンと静まり返っていた。
肉を焼く装置がとても静かなもので、それも相まって厳かだった。
時折ラスが盛り上げようとワザとやっていると思うのだけれど、仕事に対する愚痴をいって周りの同意を求めるような会話をしていた。
それがまたワザとらしく、みんなの笑顔もひきつり、ここは寝ずの晩か？初七日か？と思わせる程厳かだった。

「厳か」を辞書で引くと

重々しくいかめしいさま。礼儀正しく近寄りにくいさま。

とある。
まさにピッタリの言葉である。
重々しくいかめしい、そして礼儀正しく愚痴るラスの言動に、K2でビバークをしているかの様相を呈していたのである。
酒がまずかったのは言うまでもない。